自著のための補稿(鈴木智彦)

自著の資料、補足、写真、こぼれ話。

第六章 九州・台湾・香港

台湾の、いわゆる日本でいう水産庁

台湾取材の際、いちおう当てにいきました。通訳はあっちが用意してくれるということだった。俺としては「台湾がシラスを輸出禁止にしたのは、シラスを売ってくれない日本への報復」と言って欲しいわけですが、役人さんに、いきなり、正面から質問をぶつけても…

種子島のウナギ露地池

路地池の水をポンプで抜いていくと、大方のウナギは水と一緒に吸い込まれるんですが、なかなか一網打尽にはできず、最後まで泥の中をウナギたちが這い回ります。それを写真のような箒に似た竹製の道具で、ポン歩の吸込み口まで追い込んでいくんだけど、けっ…

香港の立て場

水産業でいう”立て場”には複数の意味があり、この場合、シラスを一時的に泳がせておく水槽を意味している。立て場訪問することがなぜ「すごいスクープ」(NHKの記者に言われた)になるのか、業界誌の記者から「東京湾に浮かびますよ」と脅されるのか、最初はなか…