第三章 北海道(ナマコ)
密漁団の使うハイエースなどのワンボックス車や、陸周りの車には特別なスイッチが後付けされている。これをオフにすると、インパネ照明、ブレーキランプ、バックライトが消える。密漁団にとって、海産物の積み込みは現行犯逮捕されれば言い逃れできない魔の…
ひやま漁協の元組合長である市山亮悦さん 市山さんは北海道の漁協関係者じゃ有名人だったので、インタビューには応じてもらえないかと思っていた。連絡先を調べ、電話を入れ、これまで何度も漁協に取材を申し込んだが断られたことも話したら、「そりゃそうだ…
テレビでナマコ密漁団の使う独特な道具をみたことがある方もいると思います。海上で一切、ライトを使わない彼らは、台所用のザルに防水ライトを結束バンドでくくりつけている。かっこわるいが安いし使い勝手がいいそうです。 現行犯逮捕はブツ(密漁した海産…
北海道では、噴火湾のナマコは枯れないんだそうです。生物学的に裏が取れなかったので本には書かなかったけど、密漁団はそう言う。だからまず最初は噴火湾の漁協に取材を申し込んだ。実をいうと、このエリアの漁協は排他的で、気が荒いと言われてます。密漁…
北海道檜山郡上ノ国漁協で撮影 ナマコ漁は、桁引きと潜水の二種類があります。前者は船の上からどでかい鋼鉄製の熊手を落とし、それを引っ張って海底をさらう漁法です。岩礁地帯ではできません。そうした場所では潜水で獲ります。漁協が潜水部会を作るか、プ…
黒いあまちゃんとは5年後に再会しました。俺は最初の出会いの時、彼女のことを週刊誌に書かせてもらった。『サカナとヤクザ』には再会時のエピソードも載っている。でも、ほんといえば、書かなかった部分がある。俺は彼女をもう一度呼び出しているんです。 …