自著のための補稿(鈴木智彦)

自著の資料、補足、写真、こぼれ話。

種子島のウナギ露地池

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路地池の水をポンプで抜いていくと、大方のウナギは水と一緒に吸い込まれるんですが、なかなか一網打尽にはできず、最後まで泥の中をウナギたちが這い回ります。それを写真のような箒に似た竹製の道具で、ポン歩の吸込み口まで追い込んでいくんだけど、けっこうたくさんいるので手間がかかります。写真だと明るく見えるけど、実際はけっこう暗いし、ウナギは泥の中に潜っていくのでそれを確実に捕まえなければならない。池の底には排泄物がたまっているのでその匂いがきついです。耐えられないというほどではないんだけど。

 

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水はいったん池の横に作られたプールに注ぎ込まれ、ウナギが1箇所に集められます。ここからタモを使ってウナギを選別台にあげて、大きさごとに仕分けします。ウナギは1キロで5匹のものを5P、4匹のものを4Pと呼びます。小さい方が高いのは蒲焼きにするとちょうどお重のサイズになるからです。

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写真をみれば、現場がどんな様子かすぐわかるんだけど、これを文字だけで説明するのは骨が折れます。実際、書籍を読んでからこれをみてもらうと、ああ、ってなると思う。

 

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このタモで掬う係をやった時、俺の腕から外れて池の中に落下したプロトレックは、30分後、うなぎと一緒にタモに掬われ、この選別台で発見されました。

 

 →この動画には時計は写ってないですが、こんな感じでウナギと一緒にでてきた。

 

この時計、いまもちゃんと使っていますw

あとウナギの原稿では、「ウナギ登り」と「つかみ所がない」の二つは封印しました。いや、過去のいろんな記事を参照したところ、ものすごい使用頻度だったので。