鈴木智彦著『サカナとヤクザ』補稿

新刊の資料、補足、写真、こぼれ話。

第一章 岩手・宮城

ネダリ浜

ネダリ浜は正式名を弁天漁港という。俺が初めて取材したアワビの大量密漁事件は、この港で待ち伏せしていた海保職員が、北海道から遠征してきた密漁チームを現行犯逮捕したものだった。 「現場を見たいんですか?分かんないんじゃないかな。譜代漁協に行けば…

海上保安部と漁協

密漁は海の犯罪だから、どうしても海上保安庁に取材しなくてはならない。実際は警察も密漁を取り締まれるんだけど、海のプロの話が最も詳細、かつ面白い。ところが海保に正面から取材を申し込むと、まぁ役所はどこもそうだけど、取り締まりの現場を全然知ら…

原発作業員のハーレー・ダビットソン

(※第一章にあるネダリ浜に国道45号線。地元の軽トラに何度も道を譲った) 俺の悪いクセは、原稿の中にバイクや車やカメラの描写をやたら入れ込むことです。単純な話です。機械が好きだからです。『サカナとヤクザ』の第1稿にも、かなりその手の記述があった…

黒いあまちゃん

正直、なにもかも「黒いあまちゃん」という言葉の引きの強さからでした。当然、密漁の取材は三陸のアワビから始めました。当時はまだあちこちにポスターが貼ってあって、あまちゃんの裏側にあるドロドロを取材するのが少々後ろめたくもあった。いや、嘘はい…

第一章【岩手・宮城 三陸アワビ密漁団 VS 海保の頂上策作戦】の扉写真

実際、『サカナとヤクザ』第一章の扉で使った写真は、ここにあるウニとナマコを隣のテーブルを移動させ、アワビの皿だけを撮った別テイクです。皿に載せられたアワビの刺身……そして担当編集がつけた「アワビの密漁はヤクザのシノギ」というどーでもいいキャ…